シナリオ習作集①『家業の朝』
最近通っているシナリオ教室で提出した課題を載せてみました。
課題 「日常の光景」
あなたの日常に起きた体験を書いてください。
ありのまま書いていただければ結構です。
(20X10文字の原稿用紙3枚)
題 「家業の朝」
● 人物 ●
壁花自裁 (XX) 下働きの職人。家庭の長男
壁花明子 (YY) 自裁の母。主婦
父 (ZZ) 親方
※( )内は年令
▼ 本文 ▼
○家のリビング(朝)
午前6時半。
壁花自裁(XX)がザックをひっつかみ、辺りをせわしなく歩き回っている。
壁花明子(YY)がダイニングから現れて、
明子「お弁当、忘れないでね」
自裁がしかめ面をする。
明子「仕事の作業着入れた?この前忘れてお父さんに叱られて、後でもめたんやろ?」
自裁「うるさいな、忘れてへんて!」
自裁、ハッとした表情になる。
自裁「車のキー……」
明子が呆れた表情をする。
明子「慌てんと、前もって準備しときいな」
○作業現場前の駐車場
車の運転席から自裁が、助手席からは父(ZZ)が降りてくる。
父「いこか」
自裁、ザックを担いで現場へと向かう。
◆ 講評 ◆
※人物の『家庭の長男』→『壁花家の長男』
※人物の『父』をフルネームで書いてください。セリフのある人は基本フルネームをつけます。
例 : 壁花○○(ZZ)自裁の父。親方
※本文の『○家のリビング』→『壁花家・リビング』
※本文の『午前6時半』→例 : 『壁の時計が午前六時を示している』あるいは『T・午前六時半』
※本文中に『自裁「~~~」』となっていることについて、
男性はふつう苗字で書きます。が、お父さんも登場するのでこの場合は自裁でいいと思います。
★ 総評 ★
○課題は家庭や職場など身の回りのことをシナリオの形式で書いてもらうものです。
シナリオは、映画やテレビ等への映像化を前提とするため、基本的な書き方のルールがあります。
まずは、「柱」「ト書」「セリフ」それぞれの役割を理解し、書き方をきっちり身につけてください。
○今回、細かな注意点はありますが、全体的にはよく書けています。